2003年文教研秋季集会は終了しました。参加者の声はこちらにあります。
  
2003年 文教研 秋季集会のお知らせ   

 【統一テーマ】
    1949年、「動物会議」は開かれた
     
   ――ケストナーの〈市民と戦争〉



 象のオスカルは、動物代表たちの見まもるなか、すべての人間に向かって次のように訴えます。
 〈ぼくたちは、もうかんにんぶくろの緒が切れました。これいじょう、なにもしないで見ているわけにはいきません。みなさんの政府が、ぼくたちのだいすきな、そしてぼくたちがたいへん心配している子どもたちの未来を、つぎからつぎへと、やれ紛争だ、やれ戦争だ、陰謀だ、金もうけだといっては、危険にさらし、ぶちこわしにしています。〉
 オスカルがこう訴えてから50年以上がたちました。しかし、残念ながらこの言葉は少しも古びていません。
子どもたちの未来をぶちこわしにするような様々な「改革」が、そして戦争体制づくりが、この日本社会のなかでどんどん押しすすめられているからです。
 動物たちは、この世界を分別をもってきちんとおさめることを人間の政府に約束させるために、子どもたちをとり上げてしまいます。その結果、人間たちも、動物たちの要求をやっと受け入れ条約に調印します。次の文章はこの条約の第5項です。
 
〈子どもを真のおとなに育てるというのは、もっとも崇高な、もっとも困難な任務である。真の教育の目的は、つぎの点にある。すなわち、よくないことをだらだら続ける心が、もはや存在しないようにすることである!〉
 これほど簡潔に、また的確に、真の教育の目的を定義した言葉は他にあまりないように思えます。〈よくないことをだらだら続ける心が、もはや存在しないように〉するため、
真の平和を志向する心を培っていくために、2003年を生きる私たちが、1949年の動物会議に参加する意味は大きいと思います。


集会プログラム 

《ゼミナール》 ケストナー『動物会議』の印象の追跡                                                      チューター:井筒   満
  
テキスト
  ケストナー作/ヴァルター・トリヤー絵『動物会議』
  (池田香代子訳 岩波書店 1999年刊 大型絵本)
  
※テキストはご持参下さい。(地域図書館では置いていないところも多いようです。)
参考文献:「文学と教育」184,185-6(合併号),187,188-9(合併号),190,191,194,197
日 時 2003年11月 9日(日) p.m.1:00〜6:00
会 場 東京・梅丘パークホール
   (北沢区民会館別館 小田急線梅ヶ丘駅下車 北口徒歩2分)
参加費 一般 2,000円  学生 1,000円
申込み締切り 10月31日
申込み手続き お送りする申込用紙(振込用紙を兼ねる)に必要事項を記入し、参加費を郵便局でお振込みください。
申込み先 
 〒216-0005川崎市宮前区土橋1-17-410 文教研事務局
       ・電話&FAX:044-854-4892 
       ・振替:00160-5-99616 文学教育研究者集団

 -----------ひとりでも多くの方のご参加をお待ちしています。-----------

  

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