無事終了しました。[集会参加者の声]
 文学史を教師の手に
“文学教師”―― それは、自身に文学を必要とし、また、文学の人間回復の機能に賭けて、若い世代の“魂の技師”たろうとする人々のことである。そういう人々の中には、当然、学校教師もいるだろう。当然また、人の子の親や、兄や姉もいるだろう。限界状況の一歩手前まで追い込まれた、日本の社会と教育の現状は、今、まさにそうした人々の文学教育への積極的な参加を求めている。

文学教育研究者集団    
  ■ 期    日  2006年8月5日(土)〜7日(月)    
  ■ 会    場  大学セミナー・ハウス (東京・八王子)   ※ 大学院セミナー館を使用します。 
  
  ■ 統一テーマ
  未来に生きる過去(2)――太宰治と井原西鶴の喜劇精神

 去年に続いて、今年の全国集会も、〈未来に生きる過去〉を統一テーマとしました。今年は、太宰治の『新釈諸国噺』(1945年1月刊)を取上げ、太宰が取材した西鶴作品との対比も行いながら、このテーマをさらに掘り下げていきたいと思います。

 太宰は『新釈諸国噺』の「凡例」の中で、次のように書いています。「この仕事も、書きはじめてからもう、ほとんど一箇年になる。その期間、日本に於いては、実にいろいろな事があった。私の一身上に於いても、いついかなる事が起こるか予測できない。この際、読者に日本の作家精神の伝統とでもいうべきものを、はっきり知っていただく事は、かなり重要な事のように思われて、私はこれを警戒警報の日にも書き続けた。」

 「私の一身上に於いても、いついかなる事が起こるか予測できない」アジア・太平洋戦争末期の現実。そのただ中で、太宰は、明日を待つという姿勢を堅持しながら創作活動を粘り強く続けていました。そうした姿勢にたった太宰が西鶴文学との対話を通して発見した「日本の作家精神の伝統ともいうべきもの」とは何だったのか。また、それは、〈喜劇精神〉とどのような関係にあるのか。

 今回の集会は、太宰と西鶴の作品に即しながらこれらの問題を検討し、過去を未来に生かしていくための道筋を探っていきたいと思います。
 


学校教師だけでなく、会社にお勤めの方・主婦・学生など、
どなたにも自由にご参加いただける集まりです。
 
 ■ 日  程
      8月5日 8月6日 8月7日
午前 9:30







12:00







午後1時開会
(12時50分までに受付を済ませてください。)
  
「原爆を許すまじ」
中間総括


4.基調報告
アジア・太平洋戦争末期の太宰文学
                井筒 満




5.ゼミナール:
太宰 治『貧の意地』
     
チューター:佐藤嗣男・井筒 満
    
中間総括


6.ゼミナール:
太宰 治『猿塚』

   チューター:佐藤嗣男・井筒 満














7.あいさつ 

(4時終了予定)
午後 1:00














5:00
(予定)
1.あいさつ   


2.特別報告
俳諧師 西鶴の笑い 
荒川有史


3.ゼミナール:
井原西鶴『大晦日はあはぬ算用』
   
 チューター:高澤健三・樋口正規

  




※生活案内
7:00


9:00
(予定)
・ゼミナール 続き  
※交流会 【参加自由】   
  
  
 ■ テキスト
太宰 治『お伽草紙・新釈諸国噺』(岩波文庫)  『貧の意地』『猿塚』が収められています。

※ 『貧の意地』『猿塚』の取材作品である西鶴の『大晦日はあはぬ算用』(『西鶴諸国咄』(さいかくしょこくばなし)巻一ノ三)、『人真似は猿の行水』(『懐硯』(ふところすずり)巻四ノ四)については、当日テキストを配布しますが、なるべく図書館等で事前にお目通しください。
  
 ■ 参考文献
○ 熊谷孝著『太宰 治』(みずち書房)
○ 荒川有史『人間喜劇の文学/西鶴』(こうち書房)
○ 荒川有史『西鶴世代との対話』(こうち書房)
  
 ■費   用
@参加費(資料代、連絡・広報・運営費、会場使用料、施設分担金を含む)
全日参加…\13,000(学生\10,000)
 2日参加…\10,000(学生\ 8,000)
 1日参加…\ 5,000(学生\ 4,000)
A宿泊費:1泊 \5,900(記念館)
B食事代:朝食 \525、昼食 \735、夕食 \1,155
  (A+B2泊3日、6食付きの場合…\16,630 )
◎宿泊施設には基本的にフェイスタオルと歯ブラシしか用意されていません。寝間着やバスタオルなどはご持参ください。
   
※資料のみ:\2,000
  
 ■申込み手続き
申込用紙(振替用紙を兼ねる。プログラム等に添付してお配りしています。)に必要な事項を記入し、全額@参加費+A宿泊費+B食事代)を郵便局でお振込みください。
  
※申込用紙がお手元にない場合は、事務局(下記)までご請求ください。
※7月1日以降の参加中止の場合、参加費の返金はご容赦ください。(集会資料はお送りいたします。)宿泊費・食事代に関しては、条件に応じてセミナーハウス請求のキャンセル料金をいただき、残りを返金いたします。
  
 ■申込み期間  6月1日〜7月21日
  
 ■問い合わせおよび申込み先
  
 ■交  通
・新宿〈JR中央線 約50分〉八王子〈南口から京王バス 約20分〉野猿峠(やえんとうげ)〈徒歩5分〉会場
・新宿〈京王線 特急37分〉京王八王子徒歩約8分八王子〈南口から京王バス〉野猿峠〈徒歩5分〉会場
・新宿〈京王線 準特急40分〉北野〈北口から上記と同じ京王バス 約8分〉野猿峠〈徒歩5分〉会場
・新横浜〈JR横浜線 約50分〉八王子〈南口から京王バス 約20分〉野猿峠〈徒歩5分〉会場
※京王線利用の場合準特急に乗り北野駅で下車するのが便利。新宿から約40分。
※京王線特急を利用する場合は、高幡不動駅で各駅停車に乗り換え北野駅で下車。新宿から約40分。
※京王線の特急準特急はそれぞれ20分間隔で運行(日中)。
八王子駅南口北野駅からの京王バスは、いずれも「柚木折返場」あるいは「南大沢団地」行に乗車。
※八王子駅南口、北野駅のいずれからも、タクシー利用可。
※ほかに、京王相模原線南大沢駅から「八王子駅南口」「北野駅南口/北口」行の京王バスを利用する方法もあります。  
 
・ 第1日午後1時開始のためには、バス便や受付時間の点などからみて、JR八王子駅に遅くとも12時までに到着する必要があります(北野駅の場合はそれより多少遅めでも可)。
・ 受付での手続きは開会10分前(12時50分)までに済ませてください。受付の係りも研究会に参加しますので。
・ 講堂には冷房が入っています。念のため、カーディガンなどのご用意を。

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