●第52回文教研全国集会は8月7日に終了しました。
 
   
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文教研[私の大学]

第52回

全国集会
 文学史を教師の手に
“文学教師”――それは、自身に文学を必要とし、また、文学の人間回復の機能に賭けて、若い世代の“魂の技師”たろうとする人々のことである。そういう人々の中には、当然、学校教師もいるだろう。当然また、人の子の親や、兄や姉もいるだろう。限界状況の一歩手前まで追い込まれた、日本の社会と教育の現状は、今、まさにそうした人々の文学教育への積極的な参加を求めている。

文学教育研究者集団    
 ■ 期  日  2003年8月5日、6日、7日     
 ■ 会  場  大学セミナー・ハウス (東京都八王子市下柚木1987-1)
  ■ 統一テーマ   太宰治とケストナーにみる戦争の現実――現代市民社会と文学 V
      

 バグダッドが力で制圧された。米英のイラク侵攻。9.11同時テロがもたらしたテロの幻影への恐怖と不安、そして復讐。それらが米英の先制攻撃の一因であったことは否めまい。
 「我々に武器をらしめるものはいつも敵に対する恐怖である。しばしばしかも実在しない架空の敵に対する恐怖である。」「復讐の神をジュピタアの上に置いた希臘ギリシャ人よ。君たちは何も彼も知りつくしてゐた。又、しかしこれは同時に又如何に我我人間の進歩の遅いかと云ふことを示すものである。」――〈侏儒しゅじゅ
小人こびと=民衆=市民)の言葉〉に重ねて語られた芥川龍之介の想いである。
 不安が新たな不安を、そして暴力が新たなる暴力を産む。しかしながら、人間の進歩の遅さを嘆いてばかりでは始まらない。日本型近代市民社会の始発期にあって、個の自覚に立った市民(侏儒)の自立を追い求め続けた芥川のように、我々もまた、〈現代市民〉としての自立のありようを求め続けなければならないであろう。
 21世紀最初の戦争と称される現下のイラク攻撃に対してわき起こった地球規模での反戦行動は、攻撃を止めることができなかったという無力感や倦怠感を越えて、それでも、自分の意見は表明しておきたいという、現代市民のありようとその可能性を示してくれている。自立することで、国家とは常に緊張関係を保ちながら、暴力に走ることなく、非政府的で民主的な個人としてあり続けようとする現代市民のあり得べき姿を、である。
 勝者であれ敗者であれ、自立しようとする個人の内面に侵略し破壊するもの、その人為的極みが〈戦争〉なのだ。そうした戦争のみならず、個人の内面(精神)の自由を疎外するものを見極め、それと闘い克服していくなかで、自立は可能となってくる。
 そうした自立への道すじの追求の一端を語りあってみませんか、というのが、今次集会のテーマである。
 第1次世界大戦後の芥川文学を引き継いだ太宰治の第2次世界大戦後の作品を、当時の戦後文学との関連においてとらえ直して見ることで、また、二つの対戦を生きぬいてきたドイツの作家エーリッヒ・ケストナーの終戦日記を問題にすることで、まずは、《戦争と文学》という角度から、上記テーマに迫ってみませんか、というわけである。〔2003.4.10 T・S記〕

  ■ 日  程

      8月5日 8月6日 8月7日
午前 9:30





12:00




午後1時開会(12時50分までに受付を済ませてください。)  
「原爆許すまじ」
中間総括


基調報告 A
ケストナーと二つの戦後 井筒 満





5.ゼミナール:E.ケストナー『ケストナーの終戦日記』*
        〈チューター〉井筒 満、高澤健三

中間総括


ゼミナール 続き













6.あいさつ   副委員長 金井公江
午後4時終了(予定)
午後 1:00











5:00
(予定)

1.あいさつ 
  
委員長 夏目武子


2.基調報告 @
戦後文学の中の太宰* 
佐藤嗣男


ゼミナール
太宰 治『トカトントン』
       〈チューター〉佐藤嗣男

※生活案内
7:00


9:00
(予定)
ゼミナール 続き  
フリートーキング
〈戦後〉から〈未来〉へ
            【参加自由】
  
*  「2.基調報告戦後文学の中の太宰」のサブタイトルは
〈――梅崎春生『桜島』『幻化』、堀田善衛『広場の孤独』などを射程に入れて〉です。
* 「5.ゼミナール:E.ケストナー『ケストナーの終戦日記』のサブタイトルは
〈――中高校での教材化の試み〉です。
  
  
テキスト
○ 太宰治『ヴィヨンの妻』(新潮文庫)所収『トカトントン』
○ エーリッヒ ・ケストナー『ケストナーの終戦日記』(高橋健二 訳/ 駸々堂、福武文庫)
※どちらも現在絶版ですので、事前に全体を通してお読みになりたい場合にはお近くの図書館などでお探し下さい。なお、集会用テキストとして別途、資料を用意いたします。
  
■ 参考文献
○ 熊谷孝著『太宰治』(みずち書房)
○ 熊谷孝著『日本人の自画像』(三省堂)
○ 「文学と教育」185-6(合併号)〈ケストナーの世界への誘い〉
○ 歴史科学協議会編『日本現代史』(青木書店)
○ クラウス・コードン著『ケストナー ナチスに抵抗し続けた作家』(偕成社)
  
■費   用
@参加費(資料代、連絡・広報・運営費、講堂使用料、施設分担金、雑費、消費税を含む)
全日参加…\13,000(学生\10,000)
 2日参加…\10,000(学生\ 8,000)
 1日参加…\ 5,000(学生\ 4,000)
A宿泊費:1泊 \4,400(記念館)
B食事代:朝食 \500、昼食 \700、夕食 \1,100
  A+B2泊3日、6食付きの場合…\13,400
 
※資料のみ:\2,000
  
■申込み手続き
申込用紙(振替用紙を兼ねる)に必要な事項を記入し、全額@参加費+A宿泊費+B食事代)を郵便局でお振り込みください。
  
※申込用紙は、事務局までご請求ください。
※7月1日以降の参加中止の場合は、参加費の返金はご容赦ください。(集会資料はお送りいたします。)宿泊費・食事代に関しては、条件に応じてセミナーハウス請求のキャンセル料金をいただき、残りを返金いたします。
  
■申込み期間  6月1日〜7月23日
  
■問い合わせおよび申込み先
〒216-0005 神奈川県川崎市宮前区土橋 1-17-410 文教研事務局
TEL&FAX 044-854-4892
  
■交  通
・新宿〈JR中央線 約50分〉八王子〈南口から京王バス 約20分〉野猿峠(やえんとうげ)〈徒歩5分〉会場
・新宿〈京王線 特急37分〉京王八王子〈 徒歩約10分〉八王子南口〈京王バス〉野猿峠〜
・新宿〈京王線 準特急40分〉北野〈上記の京王バス 約8分〉野猿峠〜
・新横浜〈JR横浜線 約50分〉八王子〈南口から京王バス 約20分〉野猿峠〜
※京王線利用の場合準特急に乗り北野駅で下車するのが便利。新宿から約40分。
※京王線特急に乗り北野駅で下車する場合は、高幡不動駅で各駅停車に乗り換え。新宿から約40分。
※京王線の特急準特急はそれぞれ20分間隔で運行(平日、日中)。
八王子駅南口北野駅からの京王バスは「柚木折返場」「南大沢団地」行に乗車。
※八王子駅南口、北野駅のいずれからも、タクシー利用可。
※ほかに、京王相模原線南大沢駅から「八王子駅南口」「北野駅南口/北口」行の京王バスを利用する方法もあります。  
 
・ 第1日午後1時開始のためには、バス便や受付時間の点などからみて、JR八王子駅に遅くとも12時までに到着する必要があります(北野駅の場合はそれより多少遅めでも可)。
・ 受付での手続きは開会10分前(12時50分)までに済ませてください。受付の係りも研究会に参加しますので。
・ 講堂には冷房が入っています。念のため、カーディガンなどのご用意を。
  
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