〔朝日新聞 2003.11.6〕 | |
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常用漢字、小学校で / 国語で「情緒力」を――文化審分科会が答申案 | |
「これからの時代に求められる国語力」について議論してきた文化審議会国語分科会(分科会長・北原保雄筑波大学長) は5日、「自ら本に手を伸ばす子供を育てることが何より大切である」とする文部科学相への答申案をまとめた。 答申案は「今ほど国語力の向上が強く求められている時代はない」と結論づけている。理由と して、価値観が多様化して国際化や情報化が進む中、円滑なコミュニケーションの実現や論理的思考力獲得をあげている。 また、近年の人心の荒廃は、感性・情緒の欠如に起因する部分が大きいとみて、美的感性、日本の文化・伝統・自然を愛する祖国愛など「情緒力」の育成を国語教育の大きな目標として掲げた。 向上の方策としては、学校教育の再編、特に小学校で国語の授業時間を大幅に増やすことの検討を提言する。情緒力育成 のためには、文学作品を中心に「読む」ことを重視し、6年生で大体の常用漢字が読めることを目安としている。 漢字に触れる機会を増やすため「心ぱい」などの交ぜ書きをなくし、代わりに字のそばに読みをふる「ルビ」の活用を提唱。常用漢字は1945文字あり、小学校で現在教えている1006文字から大幅に増える。 答申自体には拘束力はないが、教育の現場でどのように具体化するのか、論議を呼びそうだ。 国民から意見を募り来年1月に答申の予定だ。 論理力に重点を |
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‖国語教育・文学教育論議の「現在」‖ |