≪『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎):作品と作者をめぐって≫ 
 

SEALDs Books Selection  15選書  (SEALDs HP 2015.9)


INTRO
  まず、このブックレットを手にとって下さり、ありがとうございます。  これは、私たちSEALDsのメンバーが影響を受けた本をまとめた ブックリストです。SEALDs(Students Emergency Action for Liberal Democracy -s/自由と民主主義のための学生緊急行動)とは、自由で 民主的な日本を守るための、学生による緊急アクションです。担い手は 10代から20代前半の若い世代です。  このブックリストにまとめられている15冊は、今、この国で起きてい ることを理解するために、私たちが最も参考にしている本です。現在の 政治情勢は確実に悪化しています。立憲主義が蔑ろにされ、平和主義の 理念が危機に瀕しています。また、貧困問題や雇用問題など、経済面で も多くの課題を抱えています。こうした現状に、この国の自由と民主主 義を担う一人の個人としてどう向き合うか。私たちがあげた15冊は、そ うした問いに真正面から答えるものであると確信しています。  私たちの多くは大学生です。最初は政治のことなんてよく分かって なかったし、自分たちの言葉を作るのにも苦労しました。けれど、政治 に参加しつづけていくことで、自分が参加する「政治」というゴツゴツし たものを少しずつ掴んでいきました。法案を調べたり国会答弁を注視し たり、それまで社会運動に携わってきた人の言葉を聞いたり、路上でス ピーチを見たり。そして、このような路上での学びに「型」を与えてくれ ているのは、紛れもなく大学での学びです。ここにある本は、私たちの武 器であり、盾であり、私たち自身でもあります。私たちは思考し、そして 行動します。  最後に、ブックレット作成にあたりご協力してくださった方々、この ブックレットを置いて下さった書店の皆さま、そして、このブックレッ トを手に取って下さったあなたに感謝申し上げます。願わくば、この先 の15冊にまで目を通して下さることを。

7 吉野源三郎 君たちはどう生きるか
  1937 年。盧溝橋事件があり、中日事変となり、以 後八年間にわたる日中戦争の始まった年にこの本は出 版されたらしい。小学五年生の時にこの本を初めて読 んだときはそんな時代背景など幼い私には全く目に入 らなかった。今回レヴューを書くにあたって改めて読 み直したのだけど、その時代背景を頭に入れて読むと また見え方が変わってくるように思う。言論統制のさ なか、著者は何を少年少女に伝えたかったのか?  コペル君とともに考えてみる。(Anju)



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