初期機関誌から

文学と教育 第37号
1966年2月26日発行
   明治図書近刊 熊谷孝監修/文学教育研究者集団著 『文学の授業構造』(仮題) 
     はじめに

Ⅰ  中学校文学教育の課題と方法……熊谷 孝
 1 現代の疎外状況と文学教育
 2 発達と文学教育
 3 文学の授業構造 (中学校の場合)

Ⅱ  中学前期の授業
 1 トロッコ (芥川龍之介)……荒川有史
  (1) 暗い谷間の自己凝視 <作品について>
  (2) 芥川文学は敗北の文学か <教材化の視点>
  (3) 孤独感の根源にふれる <指導過程>
 2 馬盗人 (『今昔物語集』)……夏目武子
  (1) 失われた体験の世界 <作品について>
  (2) 「ほろびる人々 たちあがる人々」の視点から <教材化の視点>
  (3) 人間信頼への感動を <指導過程>
 3 ジャン・ヴァルジャン物語 (V.ユーゴー)……佐伯昭定
  (1) 巨人ジャン・ヴァルジャンの誕生 <作品について>
  (2) 自己の内部に反映されたジャン・ヴァルジャン <教材化の視点>
  (3) 「十九年!」の意味をさぐる <指導過程>
 4 人間の歴史 (イリン)……芝崎文仁
  (1) 「人間―巨人」の重み <作品について>
  (2) 後期への発展の見通しのもとに <教材化の視点>
  (3) 具体的に楽しく <指導過程>

Ⅲ  中学後期の授業
 5 二百十日 (夏目漱石)……本間義人
  (1) 青年文学としての『二百十日』 <作品について>
  (2) 作品に反映された民衆像を的確に <教材化の視点>
  (3) 作品にあふれる滑稽感を媒介として <指導過程>
 6 山椒大夫 (森 鷗外)……本間義人
  (1) 「歴史そのまま」の世界ということ <作品について>
  (2) 安寿の入水を焦点として <教材化の視点>
  (3) 「時代の心」をおさえながら <指導過程>
 7 電報 (黒島伝治)……夏目武子
  (1) 素朴な生活の典型 <作品について>
  (2) 三部作として読む中で <教材化の視点>
  (3) “どん百姓”の語感をつくりかえながら <指導過程>
 8 屋根の上のサワン (井伏鱒二)……川越怜子
  (1) 地殻の提供者 <作品について>
  (2) [私」と「読者」の接点をこえる <教材化の視点>
  (3) [私」をごまかさずにみる <指導過程>
 9 女生徒 (太宰 治)……福田隆義
  (1) 女生徒登場の必然性 <作品について>
  (2) 「走れメロス」か「女生徒」か <教材化の視点>
  (3) おしゃれのもつ意味 <指導過程>
 
Ⅳ  中学校文学教育の課題をさぐる〔座談会〕 熊谷 孝 他
 1 文学教育とは何か
 2 文学教育の未来像
 3 文学教育の方法
 4 場面規定と主題のつかみ方
 5 発達と文学教育

Ⅴ  学年別・基本教材  解題
  1 シェークスピア物語
 2 十五少年漂流記
 3 クリスマス・キャロル
 4 うみねこの空
 5 山芋
 6 蘭学事始
 7 西遊記
 8 平家物語
 9 絵本
 10 続ガリヴァー旅行記
 11 三銃士
 12 福翁自伝
 13 幸徳事件をめぐる一連の詩作品
 
 <一年生>





<二年生>

<三年生>
川越怜子
土橋保夫
海江田波留美
鈴木 勝
寒川道夫
村松友次
柴森順子
川越怜子
海江田波留美
津村 武
山田昌子
蓬田静子
熊谷 孝


[後注…本書は1966年5月、『中学校の文学教材研究と授業過程』として明治図書出版株式会社から刊行された。]
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