初期機関誌から

文学と教育 第35号
1965年10月1日発行
   『文学の教授過程』の反響  

 “自画自賛”と、他人はいうかもしれません。けれども、『文学の教授過程』ほど、各方面から問題にされた“書”はすくないのではないでしょうか。書評をしてくださった、新聞・雑誌を左に列記してみます。


◇ 『国語教育』(三省堂)  六月号
     文学教育の可能性と方法―― 『文学の教授過程』のめざすもの
お茶水大・教授  波多野完治
◇ 『日本教育新聞』  七月三日号
     独創・共同研究の成果――正しい国語教育としての文学教育観確立へ
日本文学教育連盟常任委員  渋谷 清視
◇ 『日本読書新聞』  八月二十三日号
     現場からの発言―― 一年間の集団研究による成果
西宮市名塩小学校・校長  戸田 唯己
◇ 『児言研国語』(明図)  五号
     書評 『文学の教授過程』
東京・荒川九中  村松 友治
◇ 『生活教育』(誠文堂)  九月号
     書評・紹介 『文学の教授過程』
日文協常任委員  荒木  繁
◇ 『国語教育』(明図)  十月号
     書評 『文学の教授過程』
東京都立大・助教授  大久保忠利

 そのほかに、正面からではありませんが、過敏な反応を示してくださった『教育国語』の、「民族精神」(奥田靖雄)と題する寸評があります。――『国語教育』十月号、時評(熊谷孝)、および、本誌bR4とをあわせお読みねがいたい―― なお、日文協機関誌『日本文学』でもとりあげてくださるそうです。
 売れゆきも上々。東京はもちろん、神奈川・千葉は文教研事務局を通した購読者だけでも、三百をこえています。また、北海道・宮城・大阪・鳥取・福岡なども、まとまった量がでており、『文学の教授過程』をテキストに、読書会をはじめたという報告もはいっています。私たち、東京グループも、時間と金のゆるす範囲ではありますが、そうした方々との交流につとめています。九月二十五日、六日は、千葉・館山で。また、十月六日は、神奈川の読書会の方々と研究会をもつ予定になっています。
福 田 隆 義

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