初期機関誌から
「文学と教育」第9号 1959年7月21日発行 |
問題点――六月研究例会 |
1 文学と演劇との違いを、木下順二氏のように、テンション(緊張)の有無に求めることは疑問である。テンションの性質の違いが、検討されるべきではなかろうか。 2 ロパーヒンは、農民というよりは、インテリゲンチャにありがちのタイプである。農奴から農村ブルジョアジーへの移行において、知的精神はどう形成されたか。 3 トロフィーモフは、意識に存在が追いつこうとしており、これに反し、フィルスは、意識が存在に立ちおくれている。西鶴の描いた喜劇的形象とフィルスとの関連。 4 科学で明らかにされた歴史的存在は、それとして典型になりうるか。両者における認識と表現の問題。 出席 (九名 略) |
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