文教研[私の大学]第62回全国集会プログラム |
文教研【私の大学】 第62回全国集会 文学史を教師の手に “文学教師”――それは、自身に文学を必要とし、また、文学の人間回復の機能に賭けて、若い世代の“魂の技師”たろうとする人々のことである。そういう人々の中には、当然、学校教師もいるだろう。当然また、人の子の親や、兄や姉もいるだろう。限界状況の一歩手前まで追い込まれた、日本の社会と教育の現状は、今、まさにそうした人々の文学教育への積極的な参加を求めている。 文学教育研究者集団 |
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《統一テーマ》 真の社会人になるために ――森鷗外「高瀬舟」・井上ひさし「夢の裂け目」(東京裁判三部作より) |
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《期 日》 2013年8月5日(月)~7日(水) 《会 場》 大学セミナー・ハウス 大学院セミナー館 (東京・八王子) |
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「グローバルな経済競争に勝ち抜けるような人間こそ真の社会人だ。だから、そういう社会人となるためのコミュニケ―ションを育成することに、国語教育はもっと真剣に取り組むべきだ……」こんな言葉をよく聞かされます。この言葉の中にある「社会人」とは、上から強引に押しつけられている「現状」をそのまま肯定し、それに適応して生きていこうとする人間のことです。確かに、適応することを完全に拒否したら生きていけないでしょう。しかし、そこで考えることを止めていいのか。 暉峻淑子さんは、「社会に支えられると同時に、社会をより良く変えて行く」人間、そういう人間こそが真の社会人だと指摘しています(『社会人の生き方』)。私たちが目指すべき<社会人としての私>とは、前者の「社会人」ではなく、この指摘にあるような生き方を選択する(選択し続ける)人間のことではないでしょうか。 また、暉峻さんは、社会人となるために必要なことは、「人と人との、あるいは社会的な出来事と自分との関係に気づく人間らしい想像力」をもつことだとも指摘しています。それは、また、歴史の中に自分を位置づけ、過去を、より良い未来へとつなげていく実践的な発想を自分のものとするということでもあるでしょう。 そのような発想を培い、私たち一人一人が真の社会人となるために、森鷗外と井上ひさしの文学と対話することは、大きな意味を持つと思います。 |
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《日 程》 | ||||
8月5日 | 8月6日 | 8月7日 | ||
午前 | 9:30 12:00 |
(午後1時開会 12時50分までに受付を済ませてください。) |
* 「原爆を許すまじ」 ☆ 中間総括 4.ゼミナール 井上ひさし「夢の裂け目」 |
☆ 中間総括 5.ゼミナール 森鷗外「高瀬舟」 |
午後 | 1:00 5:00 (予定) |
1.あいさつ 2.基調報告Ⅰ 井上ひさしと森鷗外 佐藤嗣男 3.基調報告Ⅱ 大学生と読み合った 『社会人の生き方』 (暉峻淑子/岩波新書/2012刊) 井筒 満 * 生活案内 |
(ゼミナール 続き) | (ゼミナール 続き) 6.あいさつ (4時終了予定) |
夜 | 7:00 9:00 (予定) |
○ 交流会(参加自由) |
(ゼミナール 続き) |
《テキスト》 | ||||
○井上ひさし「夢の裂け目」は、『井上ひさし全芝居 その七』(新潮社 定価6000円)所収のものを基本テキストとします。本書および単行本『夢の裂け目』(集英社)は、大抵の地域図書館で借りられます。事前にお目通しください。入手困難な方は、事務局までご相談ください。 ○森鷗外「高瀬舟」はお持ちのテキストで事前にお目通しください。当日は教科書に載ったものをテキストとして用意する予定です。 |
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《参考文献》 |
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○佐藤嗣男「森鷗外、太宰治、そして井上ひさし」(『文学と教育』 №217)/「井上ひさしと太宰治」(『文学と教育』 №215) ○『文学と教育』 №213~217の井上ひさし関連論文 ○暉峻淑子『社会人の生き方』(岩波新書) ○熊谷孝『太宰治―「右大臣実朝」試論』(みずち書房・1987) |
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《費 用》 | ||||
①参加費:(資料代、連絡・広報・運営費、会場使用料・施設分担金を含む) | ||||
全日参加…13,000円(学生 10,000円) | ||||
2日間参加…10,000円(学生 8,000円) | ||||
1日のみ参加…5,000円(学生 4,000円) | ||||
※資料のみの場合:2,000円 | ||||
②宿泊費:1泊 4,000円 | ||||
③食事代:朝食 500円、昼食700円、夕食 1,100円 | ||||
(②+③:2泊3日、6食分の場合…12,600円) |
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※なお、宿泊施設には基本的にバスタオルとフェイスタオルしか用意されていません。寝間着、歯ブラシなどはご持参ください。(フロントにて浴衣200円で貸出し、歯ブラシ50円で購入可能。) | ||||
《申込み手続き》 | ||||
申込み用紙(振込用紙を兼ねる。プログラム等に添付してお配りしています)に必要な事項を記入し、費用全額(①参加費+②宿泊費+③食事代)を郵便局でお振込みください。 | ||||
※申込み用紙がお手元にない場合は、事務局(下記)までご請求ください。 | ||||
※7月1日以降の参加中止の場合、参加費の返金はご容赦ください。(集会資料はお送りいたします。)宿泊費・食事代に関しては、条件に応じて、セミナーハウス請求のキャンセル料金をいただき、残りを返金いたします。 | ||||
《申込み期間》 6月1日~7月25日 | ||||
《問い合わせおよび申込み先》 | ||||
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《交 通》 | ||||
○JR中央線 新宿――八王子(約40分) | ||||
○JR横浜線 新横浜――八王子(約50分) | ||||
・八王子駅南口より京王バス | ||||
①番のりば 南大沢方面行(約20分)、野猿峠バス停下車、徒歩約8分 | ||||
・タクシー(約10分) | ||||
○京王線 新宿――北野(約40分) ※2013年2月より北野駅に特急停車 | ||||
・北野駅北口より京王バス | ||||
③番のりば 南大沢方面行(約10分)、野猿峠バス停下車、徒歩約8分 (チラシ記載の「①番のりば」は誤りにつき訂正します。) |
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・タクシー (約5分) | ||||
○京王相模原線 南大沢駅 | ||||
・京王バス | ||||
④番のりば 八王子駅方面行(約20分)、野猿峠バス停下車、徒歩約8分 | ||||
・タクシー (約15分) |
・ 第1日午後1時開始のためには、バス便や受付時間の点などからみて、JR八王子駅に遅くとも12時までに到着する必要があります(北野駅の場合はそれより多少遅めでも可)。 ・ 受付での手続きは開会10分前(12時50分)までに済ませてください(受付の係も研究会に参加しますので)。 |