第61回文教研全国集会 参加者の声
全国集会会場風景
 第61回の文教研全国集会が2012年8月5日から7日までの3日間、東京・八王子の大学セミナーハウスで行われました。統一テーマは《“人間合格”の文学井上ひさし/異端の系譜に立って》。参加した方々から寄せられた感想のいくつかを、以下に紹介します。

■ 井上ひさし『人間合格』は、あまり戯曲を読まない私にとっては難しいものでした。でも研究会の中で一つ一つの言葉の意味の深さに感動しました。基調報告の中では、今日的問題と結びつけて考えられました。
 今回は初めて一泊していろいろな人と話ができたことも良かったです。
太宰治『惜別』も話し合いながら読み終わってみると、なかなかすごい作品だなと思いました。集会の中で自分なりに感動を話してみて、その答えもたくさん聞くことができ、また、自分でも考えてみたいと思いました。
 これからも文学作品を深く読み込んでいきたいと思いました。二学期からまた国語の授業を頑張りたいと思います。
 ありがとうございました。(N.M.さん 男性)

■ 今年も、「私の大学」ヘ参加でき、大変嬉しかったです。毎日、原発のことや、野田政権のありように腹を立てています。その中で、どう生きていけばいいのか、この集会でたくさんのヒントを得たと思います。井上ひさし『人間合格』のゼミナールは、本当に楽しかったです。失格、失格と言われながらも、誠実に生きるということは、どういう生き方なのかを追求している修治、そして、戦後とつぜん民主主義の時代がやってくることへのとまどい、その時どう生きるのか、等、じっくり考えさせられました。戦後五年して誕生した私は、民主主義の世の中は、普通のことだったのですが、民主主義の世の中を、しっかりと生きていくのは、よく考えたり、行動したりすることをカンバラなくちゃどうにもならないよ、と言われているような気がしています。(S.N.さん 女性)

■ 参加理由、「だって六千円(年会費)払っているもん」です。というか理由なんかないのです。ごく普通に暮らしていると自然に来てしまうのです。交流会の「勉強になります」「わかるようになりました」という発言に、ただ遊びに来ているだけで、何がわかっていて何がわかっていないかすらわかっていないので、おろおろしています。基調報告では、ただぼんやりと、この部分なんとなく好きだななどと的はずれな感想を抱き、ゼミナールでは、皆さんの素早いやりとりに圧倒され続けて、「私って“エヌノヘ”(『人間合格』)だな」とほんの一瞬だけ落ちこんでみたりしています。もちろん、永続きはしないので、ちっとも成長はしません。みんなに迷惑をかけながら、この会は私にとって夏の季語になっています。(Y.M.さん 女性)


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