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 文教研[私の大学]
 第六〇回全国集会

二〇一一年八月五日〜七日
  文学史を教師の手に 
“文学教師”――それは、自身に文学を必要とし、また、文学の人間回復の機能に賭けて、若い世代の“魂の技師”たろうとする人々のことである。そういう人々の中には、当然、学校教師もいるだろう。当然また、人の子の親や、兄や姉もいるだろう。限界状況の一歩手前まで追い込まれた、日本の社会と教育の現状は、今、まさにそうした人々の文学教育への積極的な参加を求めている。
 文学教育研究者集団 
   *――文教研[私の大学]第60回全国集会プログラム――*

《期    日》  2011年8月5日(金)〜7日(日)
《会    場》  大学セミナー・ハウス 大学院セミナー館  (東京・八王子)
《統一テーマ》  「文学の言葉」を、今こそ、発信しようよ井上ひさしと太宰治―

高橋敏夫氏は、『ムサシ』(2009年刊)に触れながら、井上ひさしの文学について次のように指摘しています。「『日本人』の中に宮本武蔵が棲むように、戦争嫌いで第九条堅守の井上ひさしのなかにも宮本武蔵は棲んでいる。井上ひさしの『笑い』がまず自分に向けられたのと同じく、武人宮本武蔵の否定は井上ひさしの自己否定から始まったのである。(「『日本人』を永くとらえる薄暗い領域へ」)
 井上ひさしは、自分の問題を棚上げにして、戦争を批判したのではない。自分の内側にある歪みから目をそらさず、自分自身が傷つきながら、戦争の現実と対決し続けた。高橋氏の言う「自己否定」とは、そういう井上ひさしの文学者としての精神を指しているのだと思います。
 言い換えれば、それは、確かな自己確認とそれに基づく自己否定によって、悪現実と闘い続ける精神ということです。そして、そのような精神を私たちの内部に培ってくれる言葉こそが、「文学の言葉」なのではないでしょうか。
 自分を傷つけることなしに、自分の問題は棚上げにして、現実を傍観者的に「批判」して満足している自分。また、どうにかしなくてはならないと思いながらも、どうにもならない現実の壁を前にして、アキラメの中に逃げ込もうとしている自分。
 そういう自分からぬけだしていくために、何が必要なのか。今、私たちにとって必要な自己確認と自己否定とは? また、それを可能にしてくれる「文学の言葉」とは?
 今回は、太宰治(「眉山」)と井上ひさし(「父と暮せば」)の作品を読みながら、それらの問題について話し合いたいと思います。

 
  《日   程》
      8月5日 8月6日 8月7日
午前 9:30








12:00







午後1時開会 12時50分までに受付を済ませてください。)
 
・「原爆を許すまじ」

中間総括


4.ゼミナール:
  井上ひさし「父と暮せば」 
         
中間総括

.ゼミナール:
  太宰治「眉山」







午後 1:00











5:00
(予定)
1.あいさつ
  


2.基調報告T
  井上ひさしと太宰治 
佐藤嗣男

3.基調報告U
  文学教育の課題
 井筒 満

・生活案内
(ゼミナール4 続き) (ゼミナール5 続き)









6.あいさつ
 

(4時終了予定)
7:00




9:00
(予定)
交流会(参加自由)

(ゼミナール4 続き)
  
 《 テキスト 》
井上ひさし『父と暮せば』(新潮文庫)。
太宰治「眉山」はテキストを用意する予定ですが、『グッッド・バイ』(新潮文庫)などで事前にお目通しください。

 《参考文献》
○熊谷孝『太宰治――「右大臣実朝」試論』(みずち書房)
○文学教育研究者集団著・熊谷孝編『芥川文学手帖』(みずち書房)
○『文学と教育』 bQ10
  
 《費   用》
@参加費:(資料代、連絡・広報・運営費、会場使用料・施設分担金を含む)
全日参加…13,000円(学生 10,000円)
2日間参加…10,000円(学生 8,000円)
1日のみ参加…5,000円(学生 4,000円)
A宿泊費:1泊 4,000円 
B食事代:朝食 500円、昼食700円、夕食 1,100円
(A+B2泊3日、6食分の場合…12,600円)
     
◎なお、宿泊施設には基本的にバスタオルとフェイスタオルしか用意されていません。(フロントにて浴衣200円で貸出し、歯ブラシ50円で購入可能。) 
※資料のみ:2,000円
  
 《申込み手続き》
申込み用紙(振込用紙を兼ねる。プログラム等に添付してお配りしています)に必要な事項を記入し、費用全額@参加費+A宿泊費+B食事代)を郵便局でお振込みください。
  
※申込み用紙がお手元にない場合は、事務局(下記)までご請求ください。
※7月1日以降の参加中止の場合、参加費の返金はご容赦ください。(集会資料はお送りいたします。)宿泊費・食事代に関しては、条件に応じて、セミナーハウス請求のキャンセル料金をいただき、残りを返金いたします。
  
 《申込み期間》  6月1日〜7月25日
  
 《問い合わせおよび申込み先》
文教研事務局(画像)
  
 《交   通》
・新宿〈京王線 準特急40分〉-北野〈北口から京王バス 約8分〉-野猿峠(やえんとうげ)〈徒歩5分〉-会場
・新宿〈京王線 特急37分〉-京王八王子〈 徒歩約10分〉-JR八王子〈南口から京王バス 約20分〉-野猿峠〈徒歩5分〉-会場
・新宿〈JR中央線 約50分〉-JR八王子〈南口から京王バス 約20分〉-野猿峠〈徒歩5分〉-会場
・新横浜〈JR横浜線 約50分〉-JR八王子〈南口から京王バス 約20分〉-野猿峠〈徒歩5分〉-会場
  
※京王線利用の場合準特急に乗り北野駅で下車するのが便利。新宿から約40分。
※京王線特急を利用する場合は、高幡不動駅で各駅停車に乗り換え北野駅で下車。新宿から約40分。
JR八王子駅南口京王線北野駅からの京王バスは、「柚木折返場」あるいは「南大沢団地」行に乗車。「野猿峠」下車。
※JR八王子駅南口、京王線北野駅のいずれからも、タクシー利用可。
※ほかに、京王相模原線南大沢駅から「八王子駅南口」「北野駅南口/北口」行の京王バスを利用する方法もあります。  
 
・ 第1日午後1時開始のためには、バス便や受付時間の点などからみて、JR八王子駅に遅くとも12時までに到着する必要があります(北野駅の場合はそれより多少遅めでも可)。
・ 受付での手続きは開会10分前(12時50分)までに済ませてください。受付の係も研究会に参加しますので。

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