2011年文教研秋季集会が11月13日(日)午後、東京下北沢・北沢タウンホールで開かれました。テーマは《人間信頼に賭ける文学とは?――井上ひさし「ナイン」》。以下に、集会終了後参加者から寄せられた感想を紹介します。 (2011.11.29)  

■大変ありがとうありがとうございました。
ナインのチームが少年時代、すばらしい体験をし、それが人生の転機でも、自分を大きく成長させていくことにもつながっていくような気がしました。社会の理不尽さをしっかり見つめていかなければ、と改めて感じたしだいです。
中村親子、すてきですね。(乱文にて) (N.Sさん 女性)

■「ナイン」を読み終えて、私は正太郎くんがすごいのか (これだけひどいことをしておきながら、友人たちから訴えられない)、それとも英夫君や常雄君がすごいのか (これだけひどいことをされたにも関わらず、正太郎くんを訴えようとしない)、う〜〜〜んと考え込んでしまいました。本日、秋季集会で文教研の皆様と話し合うことができて、多面的にこの作品を考えることができて、とてもおもしろかったです。私としては、「物事の善悪は理屈だけで割り切れるものではい。感情が絡んでくる。それでこそ人間」だと感じました。(H.Hさん 女性)

○ これらの感想のほかにも、「他人の痛み、苦しみ、そういったものを感じて生きている英夫、常雄、正ちゃんの在り方について、現代に生きる我々や子ども達はどう感じ、考えるべきか。この「ナイン」の視点から私たち自身の“これから”について考えていくことが必要かもしれないと思った。」とか、「野球チームの話といい、年代といい、まさに自分の人生に比べて共感できるところが多かった。この集会参加を機に、井上ひさしの文学をますます読んでいきたいと思うようになった。」などがありました。

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