作家コーナー ■ケストナー (Erich Kästner  1899.2.23-1974.7.29)
   

ケストナー作品邦訳出版状況


・文教研の集団著作『ケストナー文学への探検地図』(2004.11刊)に取上げた作品(太字)を中心に、その邦訳をリストアップした。
・作品の発表年に諸説あるものは、1998年刊のハンザー版九巻全集に拠った。
・シルヴィア・リスト編『大きなケストナーの本』所収の作品については判明分のみを掲載した。調査未了。
・*印は2006年現在、新刊で入手可能と思われるもの。
・※印は注記。
(T) 


   ケストナー詩《Gedichte》
 1931
 笹沢美明訳「アルプスから」など3編*(新即物性文学社「新即物性文学」 1)
 1933~板倉鞆音訳「クルト・シュミット、譚詩に代へて」など18編**
                   (京大独文学研究会「カスタニエン」1933年2月~35年12月)
 1936~板倉鞆音訳「ケストナア詩抄」35編***(コギト発行所「コギト」1936年8月~37年6月)
 1937 高橋健二訳「絶望」(新潮社/日本少国民文庫『世界名作選 二』)
 1950 高橋健二訳「絶望」(新潮社/日本少国民文庫『世界名作選 二』)
 1952 小松太郎訳『抒情的人生処方詩集』(東京創元社)
 1957 石川道雄訳『ケストナア詩抄』(河出書房/世界風流文学全集 7)
 1962 高橋健二訳「最初の絶望」「マッチ売りの少年」など6編 (岩波書店/ケストナー少年文学全集 5)
 1965 板倉鞆音訳『ケストナア詩集』(思潮社/現代の芸術双書)
 1966 小松太郎訳『人生処方詩集』(角川書店/角川文庫)
 1983 高橋健二訳『ケストナー博士の叙情詩 家庭薬局』(かど創房)
 1985 飯吉光夫訳『人生処方箋』(思潮社)
 1986 飯吉光夫訳『続・人生処方箋』(思潮社)
 1988 小松太郎訳『人生処方詩集』(筑摩書房/ちくま文庫)
 1990 鈴木俊 訳「君知るや、大砲の花咲く国を」など7編(土曜美術社/世界現代詩文庫 16 『現代ドイツ詩集』) 【2009.4.27 追加】
 1995 丘沢静也訳「詩という薬」 ※『抒情的家庭薬局』序(マガジンハウス/シルヴィア・リスト編『大きなケストナーの本』)
 1998 高橋健二訳「絶望」(新潮社/日本少国民文庫『世界名作選 二』復刻版)
 2003 高橋健二訳「絶望」(新潮社/新潮文庫『世界名作選 二』)
*
「アルプスから」?、「尻に敷かれた英雄」?、「少し早熟の子供」1928
**
(1933.2) 「クルト・シュミット、譚詩に代へて」1929、「盲人の告白」1929
(1933.5) 「裸になつた男の手紙」1926
(1933.10) 「銀行家礼賛」☆
(1934.6) 「真相告知」1929
(1935.2) 「新記録二三」1928、「人形芝居の歌」☆、「二三詩人の告白」1928、「寝室靴を穿いた英雄」☆
(1935.4) 「なぜなぜなのか」1927、「永遠の愛の一例」1930
(1935.10)
「即物的ロマンツエ」1928、 「感情の反復」1929、 「厭世家とは簡単に言えば」?、 「一二〇〇米の高地における高貴な人々」1929
(1935.12) 「現実的アルバム詩句」1930、「時は自動車を駆る」1927、「一女性の弁論」1929
***
(1936.8) 「経歴概略」1930、「真相告知」1929、「寝室靴を穿いた英雄」☆、「卑劣の発生」☆
(1936.9) 「裸になつた男の手紙」1926、「ヴェルダン、多年の後」1931、「最後の章」☆
(1936.11) 「盲人の独白」1929、「時は自動車を駆る」1927、「不信の譚詩」1930
(1936.12) 「現実的アルバム詩句」1930、「クルト・シュミット、譚詩に代へて」1929、「道徳的解剖」☆
(1937.1) 「或る種の夫婦」1929、「永遠の愛の一例」1930、「二三詩人の告白」1928
(1937.2) 「子守唄」1928、「即物的物語詩」1928、「散文挿話」1929
(1937.3) 「なぜなぜなのか」1927、「感情の反復」1929、「銀行家礼讃」☆
(1937.4) 「偸み聴いたあれごりい」1930、「待ちこがれた春が来た」1928、「新記録二三」1928
(1937.5) 「墓地の老婆」1936、「鉄道比喩」1931、「人類の発達」1931、「これが宿命だ」1930、「成功主義者」1931
(1937.6)
「もらある」1936、 「物干場との邂逅」☆、 「レッシング」1929、 「一二〇〇米の高地に於ける高貴の人々」1929、 「寝室会議」1930

○ 作品の後の数字は発表年。☆印は1998年刊のハンザー版全集に発表年未詳とあるもの。?印は発表年調査未了。
『小さな男の子の旅』《Ein kleiner Junge unterwegs》(1927)
  『おかあさんがふたり』
《Zwei Mutter und ein Kind》(1929)
 1966*榊直子訳『ケストナー短編・小さな男の子の旅』(小峰書店/ショート・ストーリーズ)

『エーミールと探偵たち』
《Emil und die Detektive》(1929)
 1934 大西大三郎訳『少年探偵団』※英語からの重訳?(春陽堂/春陽堂少年少女文庫 113)
 1934 菊池重三郎訳『少年探偵エミール』※英語からの重訳?(中央公論社)
 1934 山本夏彦訳『少年探偵エミイル』(耕進社)
 1950 小松太郎訳『少年探偵団』(新潮社)
 1953 小松太郎訳『エミールと探偵たち』(岩波書店/岩波少年文庫 65)
 1960 小松太郎訳『エミールと探偵たち』(岩波書店/岩波少年少女文学全集 7)
 1962 高橋健二訳『エーミールと探偵たち』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 1)
 1963 上島健吉注『エミールと探偵たち』※語学(富士英文ユーモアシリーズ)
 1963 高橋健二編注『エーミールと少年探偵たち』※語学(第三書房)
 1975 佐山秀文『エミールと探偵たち』(講談社/少年少女ディズニー文庫 6)
 1995 丘沢静也抄訳「グルントアイス氏、追跡される」(マガジンハウス/『大きなケストナーの本』)
 2000 池田香代子訳『エーミールと探偵たち』(岩波書店/岩波少年文庫)

■『腕長アルトゥール』
《Arthur mit dem langen Arm》(1930)
 
『魔法にかけられた電話』《Das verhexte Telefon》(1930)
 1962*高橋健二訳「腕長ながアルツール」「魔法をかけられた電話」(岩波書店/ケストナー少年文学全集 8)

『点子ちゃんとアントン』
《Pünktchen und Anton》(1931)
 1936 高橋健二訳『點子ちやんとアントン』(新潮社/日本少国民文庫『世界名作選 一』)
 1950 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(新潮社/日本少国民文庫『世界名作選 一』)
 1955 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(岩波書店/岩波少年文庫)
 1959 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(講談社/少年少女世界文学全集 23)
 1960 河合三郎訳『ピン子とアントン』(東西五月社/少女世界名作全集 5)
 1962 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 3)
 1965 塩谷太郎訳『点子ちゃんとアントン』(講談社/世界の名作 30)
 1965 植田敏郎訳『点子ちゃんとアントン』(小学館/少年少女世界の名作文学 32)
 1966 高橋健二訳『てん子ちゃんとアントン』(集英社/母と子の名作童話 16)
 1966 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(講談社/少年少女世界名作文学全集 9)
 1966 板倉鞆音訳『点子ちゃんとアントン』(集英社/世界文学全集 37)
 1967 植田敏郎訳『点子ちゃんとアントン』(旺文社/旺文社ジュニア図書館 2)
 1969 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(講談社/国際アンデルセン大賞名作全集 5)
 1970 植田敏郎文『てん子ちゃんとアントン』(集英社/オールカラー母と子の世界の名作 16)
 1979 小川超訳『てん子ちゃんとアントン』(集英社/子どものための世界名作文学 24)
 1982 植田敏郎訳『点子ちゃんとアントン』(ぎょうせい/少年少女世界名作全集 35)
 1995 植田敏郎訳『点子ちゃんとアントン』(ぎょうせい/少年少女世界名作全集 35 新装版)
 1998 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(新潮社/日本少国民文庫『世界名作選 一』 復刻版)
 2000 池田香代子訳『点子ちゃんとアントン』(岩波書店/岩波少年文庫)
 2003 高橋健二訳『点子ちゃんとアントン』(新潮社/新潮文庫『世界名作選 一』)

『ファービアン』
《Fabian》(1931)
 1932 小松太郎訳「ファビアン」(作品社刊「作品」1932年8月~35年12月 断続)
 1933 板倉鞆音訳「盲腸のない紳士」※原著削除部分(京大独文研究会「カスタニエン」1933年12月)
 1938 小松太郎訳『ファビアン 上・下』(改造社/改造文庫)
 1948 小松太郎訳『ファビアン』(文芸春秋新社)
 1951 小松太郎訳『ファビアン』(新潮社/新潮文庫)
 1973 小松太郎訳『ファービアン』(東邦出版社)
 1979 小松太郎訳『ファービアン』(学習研究社/世界文学全集 26)
 1990 小松太郎訳『ファービアン』(筑摩書房/ちくま文庫)
 1995 丘沢静也訳「盲腸のない紳士」※原著削除部分(マガジンハウス『大きなケストナーの本』)
 1995 丘沢静也訳「ファービアンと道学者たち」※原著あとがき予定稿(マガジンハウス『大きなケストナーの本』)

『五月三十五日』
《Der 35 Mai oder Konrad reitet in die Südsee 》(1932)
 1936 小山東一翻案「南洋へ」(赤い鳥社「赤い鳥」1936年3月~7月)
 1939 小山東一訳『ラッドの綴方帳』(童話春秋社)
 1951 高橋健二訳「五月三十五日」(中央公論社刊「少年少女」1951年4月~10月)
 1953 高橋健二訳『五月三十五日』(中央公論社/ともだちシリーズ 18)
 1957 筒井啓介訳『スケートをはいた馬』(講談社/現代児童名作全集 8)
 1962 高橋健二訳『五月三十五日』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 5)
 1963 筒井啓介訳『スケートをはいたうま』(講談社/世界名作童話全集 5)
 1964 川崎大治文『スケートをはいたうま』(講談社/講談社のマザー絵本 2)
 1965 植田敏郎訳『スケートをはいたうま』(集英社/母と子の名作童話 3)
 1971 鈴木武樹訳『スケートをはいた馬』(講談社/こどもの世界文学 17) 
 1995 岸美光抄訳「南洋へ行く最短距離の道」(マガジンハウス『大きなケストナーの本』)

『飛ぶ教室』
《Das fliegende Klassenzimmer》(1933)
 1946 高橋健二訳「飛ぶ教室」(実業之日本社刊「赤とんぼ」1946年4月~47年1月 以後休載)
 1950 高橋健二訳『飛ぶ教室』(実業之日本社)
 1950 斎田喬脚色『飛ぶ教室』(牧書店/学校図書館文庫)
 1953 高橋健二訳『飛ぶ教室』(創元社/世界少年少女文学全集 16)
 1953 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(講談社/世界名作全集 67)
 1959 小松太郎訳『飛ぶ教室』(講談社/少年少女世界文学全集 23)
 1959 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(講談社/世界の名作全集 67)
 1960 高橋健二訳『飛ぶ教室』(東京創元社/世界少年少女文学全集 15)
 1961 高橋健二訳『飛ぶ教室』(偕成社/児童世界文学全集 14)
 1962 高橋健二訳『飛ぶ教室』(講談社/少年少女世界名作全集 17)
 1962 高橋健二訳『飛ぶ教室』(河出書房新社/     )
 1962 高橋健二訳『飛ぶ教室』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 4)
 1963 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(講談社/少年少女新世界文学全集 17)
 1965 高橋健二訳『飛ぶ教室』(小学館/少年少女世界名作文学全集 50)
 1965 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(小学館/少年少女世界の名作文学 32)
 1966 高橋健二訳『飛ぶ教室』(河出書房新社/少年少女世界の文学 20)
 1966 小松太郎訳『飛ぶ教室』(講談社/少年少女世界名作文学全集 9)
 1967 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(講談社/世界名作全集 30)
 1967 高橋健二訳『飛ぶ教室』(偕成社/少年少女世界名作選 8)
 1968 高木卓訳『飛ぶ教室』(ポプラ社/世界の名著 19)
 1968 山口四郎訳『飛ぶ教室』(講談社/世界の名作図書館 19)
 1968 おのちゅうこう文『とぶ教室』(集英社/少年少女世界の名作 20)
 1968 高橋健二訳『飛ぶ教室』(学習研究社/少年少女世界文学全集 6)
 1969 植田敏郎訳『新訳 飛ぶ教室』(文研出版/文研児童図書館)
 1970 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(小学館/少年少女世界の文学 19)
 1972 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(小学館/     )
 1974 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(小学館/少年少女世界の名作 31)
 1975 高橋健二訳『飛ぶ教室』(偕成社/     )
 1977 高橋健二訳『飛ぶ教室』(偕成社/偕成社文庫)
 1977 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(国土社/国土社世界の名作 13)
 1977 高橋健二訳『飛ぶ教室』(     /タイムライフブックス 少年少女世界の文学)
 1978 高橋健二訳『飛ぶ教室』(偕成社/     )
 1982 高橋健二訳『飛ぶ教室』(偕成社/少年少女世界の名作 37)
 1983 山口四郎訳『飛ぶ教室』(講談社/講談社文庫)
 1986 飯豊道男訳『飛ぶ教室』(ポプラ社/ポプラ社文庫)
 1987 山口四郎訳『飛ぶ教室』(講談社/少年少女世界文学館 15)
 1990 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(国土社/世界の名作全集 13)
 1992 山口四郎訳『飛ぶ教室』(講談社/青い鳥文庫)
 1993 高橋健二訳『飛ぶ教室』(岩波書店/岩波世界児童文学集 20)
 2003 植田敏郎訳『飛ぶ教室』(国土社/世界の名作全集)
 2003 山口四郎訳『飛ぶ教室』(講談社/講談社文庫) 「青い鳥文庫 新装版」
 2003 高橋健二訳『飛ぶ教室』(岩波書店/岩波世界児童文学集 新装版)
 2005 若松宣子訳『飛ぶ教室 完訳版』(偕成社/偕成社文庫)
 ※高橋訳他との詳細な比較考察→こちら
 2006 丘沢静也訳『飛ぶ教室』(光文社/光文社古典新訳文庫) 
 2006 池田香代子訳『飛ぶ教室』(岩波書店/岩波少年文庫)
 2012 那須田淳、木本栄訳『新訳 飛ぶ教室』(角川書店/角川つばさ文庫)

『雪の中の三人男』
《Drei Männer im Schnee》(1934)
 1954 小松太郎訳『雪の中の三人男』(白水社)
 1958 小松太郎訳『雪の中の三人男』(東京創元社/世界大ロマン全集 51)
 1961 小松太郎訳『雪の中の三人男』(筑摩書房/世界ユーモア文学全集 3)
 1969 小松太郎訳『雪の中の三人男』(筑摩書房/世界ユーモア文学選)
 1971 小松太郎訳『雪の中の三人男』(東京創元社/創元推理文庫)
 1978 小松太郎訳『雪の中の三人男』(筑摩書房/世界ユーモア文庫 6)

『消え失せた密画』
《Die verschwundene Miniatur》(1935)
 1954 小松太郎訳『消え失せた密画』(白水社)
 1957 小松太郎訳『消え失せた密画』(東京創元社/世界大ロマン全集 32)
 1960 福島正実文『密画のゆくえ』(学研/中学生傑作文庫 「中学コース」8月号付録)
 1970 小松太郎訳『消え失せた密画』(東京創元社/創元推理文庫)

『エーミールと三人のふたご』
《Emil und die drei Zwillinge》(1935)
 1941 菊池重三郎翻案「僕等の仲間」(文昭社刊「日本の子供」1941年9月~42年2月まで確認)
 1946 高橋健二訳・編「エーミールと軽わざ師」(新潮社刊「銀河」1946年11月~47年7月)
 1950 高橋健二訳『エーミールと軽わざ師』(新潮社)
 1953 高橋健二訳『エーミールと軽わざ師』(東京創元社/世界少年少女文学全集 39)
 1957 高橋健二訳『エミールと軽わざ師』(筑摩書房/世界の名作 25)
 1957 植田敏郎訳『エーミールと軽わざ師』(講談社/少年少女世界文学全集 23)
 1962 高橋健二訳『エーミールと三人のふたご』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 2)
 1966 高橋健二訳『エーミールと軽わざ師』(河出書房新社/少年少女世界の文学 20)
 1968 秋山英夫訳『全訳・エミールと軽わざ師』(偕成社/少年少女世界名作選 16)
 1967 植田敏郎訳『エーミールと三人のふたご』(集英社/母と子の名作文学 9)
 2000 池田香代子訳『エーミールと三人のふたご』(岩波書店/岩波少年文庫)

『ゲオルクと予期せぬ出来事』
《Georg und die Zwischenfälle》(1938)
 
〔戦後の新版(1949)では『小さな国境往来』《Der kleine Grenzverkehr》
 1954 小松太郎訳『ザルツブルク日記』(白水社)
 1975*小松太郎訳『一杯の珈琲から』(東京創元社/創元推理文庫)

■『自著一覧』
《Bei Durchsicht meiner Bücher》(『私の本に目を通す』)(1946)
 1977 高橋健二訳「『自著検討』」(岩波書店/高橋健二編訳『子どもと子どもの本のために』)
 1997 高橋健二訳 同 上(岩波書店/同時代ライブラリー 305『子どもと子どもの本のために』)

■『日々の雑録』
《Der Tägliche Kram》(『日々の雑事』『日々の雑貨』)(1948)
 1950 小松太郎訳『現代の寓話』(文芸春秋新社)
 1977 高橋健二訳「賢く、しかも、勇敢に」など4編*(岩波書店/高橋健二編訳『子どもと子どもの本のために』)
 1997 高橋健二訳 同 上(岩波書店/同時代ライブラリー 305『子どもと子どもの本のために』)
 1995 初見基・岸美光訳 「日々の雑事」など11編**(マガジンハウス/『大きなケストナーの本』)
    * 「小さな年代記」「賢く、しかも、勇敢に」「万里の長城」「ゴルディウスの結び目」
    **「才能と性格」「時間の無駄のない生活」「片目の文学」「一九四五年の行進歌」「教員はどのように作られたかという話」「日々の雑事」
     「独唱小曲」「現在のたとえ話」「綱の上の婚約」「本当のお話」「仮定法による慰めの唄」


■『簡単明白』
《Kürz und bündig》(『短く簡潔に』)(1948)
 1962 高橋健二訳「警句」として7編 (岩波書店/ケストナー少年文学全集 5)

『動物会議』
《Die Konferenz der Tiere》(1949)
 1954 岩波書店訳、のち光吉夏弥抄訳『どうぶつ会議』(岩波書店/岩波こどもの本 三・四年向き 12)
 1962 高橋健二訳『動物会議』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 8)
 1970 『どうぶつかいぎ』(世界出版社)
 1999 池田香代子訳『動物会議』※大型絵本(岩波書店)

『ふたりのロッテ』
《Das doppelte Lottchen》(1949)
 1950 高橋健二訳『ふたりのロッテ』(岩波書店/岩波少年文庫 5)
 1961 高橋健二訳『ふたりのロッテ』(岩波書店/岩波少年少女文学全集 20)
 1961 高橋健二訳『ふたりのロッテ』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 6)
 1967 間所ひさ子文『ふたりのロッテ』(集英社/母と子の名作文学 9)
 1975 高橋健二訳『ふたりのロッテ』(岩波書店/岩波少年文庫)
 1992 里美有紀文『わたしとわたし、ふたりのロッテ 1・2』(ポプラ社/テレビドラマシリーズ 12,17)
 1995 初見基抄訳「ロッテの夢」(マガジンハウス『大きなケストナーの本』)
 1996 高橋健二訳『ふたりのロッテ』※点字資料(岩波書店/岩波少年文庫 改版)
 2006 池田香代子訳『ふたりのロッテ』(岩波書店/岩波少年文庫)

■『小さな自由』
《Die kleine Freiheit》(1952)
 1977 高橋健二訳「始業式のあいさつ」など4編*(岩波書店/高橋健二編訳『子どもと子どもの本のために』)
 1997 高橋健二訳 同 上(岩波書店/同時代ライブラリー 305『子どもと子どもの本のために』)
    * 「始業式のあいさつ」 「アルキメデスの四つの点」 「ケストナーがケストナーについて」 「非文学的な答え」

 1995 初見基抄訳「国家が個人におよぼす良い影響」(マガジンハウス『大きなケストナーの本』)

■『十三月』《Die Dreizhen Monate》(1954)
  1995 岸美光訳「六月」「十三月」(マガジンハウス『大きなケストナーの本』)

■『独裁者の学校』
《Dei Schule der Diktatoren》(1956)
 1959 吉田正巳訳『独裁者の学校』(みすず書房/みすず・ぶっくす)
 1995 岸美光訳「独裁者の学校」(マガジンハウス『大きなケストナーの本』)

『わたしが子どもだったころ』
《Als ich ein kleiner Junge war》(1957)
 1958 高橋健二訳『わたしが子こどもだったころ』(みすず書房)
 1962 高橋健二訳『わたしが子どもだったころ』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 7)
 1995 丘沢静也抄訳「人生の区々たることについて」「子どもには気苦労がある」「水路と陸路の母」
      (マガジンハウス/『大きなケストナーの本』)

『1945年を銘記せよ』
《Notabene 45》(1961)
 1962 高橋健二訳『ベルリン最後の日・1945年を忘れるな』(新潮社)
 1985 高橋健二訳『ケストナーの終戦日記』(駸々堂出版)
 1990 高橋健二訳『ケストナーの終戦日記 1945年、ベルリン最後の日』(福武書店/福武文庫)
 1995 初見基抄訳「一九四五年を銘記せよ」(マガジンハウス/『大きなケストナーの本』)

『ほらふき男爵の冒険』(再話物6編)
    『ティル・オイレンシュピーゲル』《Till Eulenspiegel》1938
     『長ぐつをはいたねこ』
《Die gestiefelte Kater》1950
    『ほらふき男爵の冒険』
《Des Freiherrn von Münchhausen wunderbare Reisen und Abenteuer zu Wasser und zu Lande》1951
     『シルダの町の人々』
《Die Schildbürger》1956
     『ドン・キホーテ』
《Don Quichotte》1956
     『ガリバー旅行記』《Gullivers Reisen》1961

 1960 高橋健二訳『空想男爵の冒険』(みすず書房)
 1966 平尾浩三訳『空想男爵の冒険』(河出書房)
 1967 高橋健二訳『ほらふき男爵の冒険』『ティル・オイレンシュピーゲルのゆかいな冒険』『長ぐつをはいたねこ』
           『シルダのおろか者』『ドン・キホーテ』『ガリバー旅行記』(河出書房/ケストナー名作絵本)
 1972 早川東三編『ほら男爵の冒険 初・中級読物』(朝日出版社)
 1975 前田敬作編『ケストナーのティル・オイレンシュピーゲル 初・中級読本』(朝日出版社)
 1993 池内紀・泉千穂子訳『ケストナーの「ほらふき男爵」』(筑摩書房)
 2000 池内紀・泉千穂子訳『ケストナーの「ほらふき男爵」』(筑摩書房/ちくま文庫)

『サーカスの小びと』
《Der kleine Mann》(1963)
 1964 高橋健二訳『サーカスの小びと』(岩波書店/ケストナー少年文学全集 別巻)

■『サーカスの小人とおじょうさん』
《Der kleine Mann und die kleine Miss》(1967)
 1969 高橋健二訳『サーカスの小びととおじょうさん』(講談社/国際アンデルセン大賞名作全集 6)

■その他
 1938.1 澤西健訳「老ハウプトマンの日常」(「四季」33)


〔参考資料〕
  ・姉崎広幸・松尾一幸共編「ケストナー邦訳図書リスト」(「日本児童文学」1975.2)
  ・高橋健二『ドレースデンの抵抗作家 ケストナーの生涯』所収「邦訳一覧」(駸々堂出版 1981.9)
  ・泉千穂子「雑誌に掲載されたケストナー」(「児童文学研究」1993.9)
  ・夏目武子「ケストナー作品の邦訳(初期)」(「文学と教育」第184号 1999.3)
  ・夏目武子「初期の翻訳状況」(「文学と教育」第185-186合併号 1999.8)
  ・福田隆義「ケストナー作品別邦訳図書リスト(戦後)」(「文学と教育」第185-186合併号 1999.8)
  ・文教研編『ケストナー文学への探検地図』所収「年譜・ケストナーの生活と文学」(こうち書房 2004.11)
  ・山口公和『飛ぶ教室:邦訳史略』(不思議国新聞社 2006.11) 
  ・Franz Josef Görtz編 “Erich Kästner Werke” 全9巻(Carl Hanser Verlag,München Wien 1998)
    ・http://www.aga-search.com/421erichkastner.html
       (「ナチスに抵抗し続けた不撓不屈の作家 エーリヒ・ケストナー」)
  ・http://kitam.cool.ne.jp/yaneura/list/kastner.html
       (「エーリヒ・ケストナー著作一覧」)


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