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文教研
[私の大学]
第54回
全国集会
 文学史を教師の手に
“文学教師”――それは、自身に文学を必要とし、また、文学の人間回復の機能に賭けて、若い世代の“魂の技師”たろうとする人々のことである。そういう人々の中には、当然、学校教師もいるだろう。当然また、人の子の親や、兄や姉もいるだろう。限界状況の一歩手前まで追い込まれた、日本の社会と教育の現状は、今、まさにそうした人々の文学教育への積極的な参加を求めている。

文学教育研究者集団    
■ 期    日  2005年8月5日(金)〜7日(日)    
■ 会    場  大学セミナー・ハウス (東京・八王子)
■ 統一テーマ  未来に生きる過去――太宰治とケストナーの喜劇精神

 アジア・太平洋戦争末期の1944年7月、乾孝氏は「未来に生きる過去」という論文をある雑誌に発表します。(「文学と教育」200号に再録)その中で乾氏は、厳しい検閲の目をかいくぐり、ぎりぎりの表現で、「聖戦」に民衆を駆りたてるために行われている「古典の再認識」や「伝統への復帰」を痛烈に批判しています。そして、古典や伝統という過去は、真の批判精神をもって過去と現在の現実を直視してこそ、まともな未来の創造を目指す私たちの実践を支える精神の糧――〈未来に生きる過去〉として機能するようになるのだと指摘しています。
 こうした乾氏の指摘をふりかえることは、現在、教育基本法を「改正」しようとする人たちが主ホオズキ張している「伝統文化の尊重」や「愛国心」の内実を見抜いていくうえで、また、私たちにとって継承すべき〈過去〉とは何かを見極め、そのような〈過去〉を未来に生かすための道筋を探っていくうえで、重要な意味を持っていると思います。
 今回の全国集会では、『長靴をはいた猫』(ケストナー)と『お伽草紙』(太宰治)をとりあげ、彼らが、民衆の笑いの伝統をどのように受け継いで、新しい民衆の笑いを創造していったのかを検討しながら、上記の課題に迫っていきたいと思います。


学校教師だけでなく、会社勤めの方・主婦・学生など、
どなたもご自由にご参加ください。お待ちしています。

 

 ■ 日  程
      8月5日 8月6日 8月7日
午前 9:30







12:00







午後1時開会
(12時50分までに受付を済ませてください。)
  
「原爆を許すまじ」
中間総括


・ゼミナール 続き






4.講演
芥川から太宰へ
――その喜劇精神の系譜を探る
                     佐藤嗣男


ゼミナール:
太宰 治『お伽草紙』
――「瘤取り」「舌切雀」を中心に
    
中間総括


・ゼミナール 続き
















6.あいさつ  副委員長 金井公江
午後4時終了予定
午後 1:00














5:00
(予定)
1.あいさつ   委員長 夏目武子


2.基調報告 @
ケストナーと再話    
井筒 満


ゼミナール
ケストナー『長靴をはいた猫』
   




※生活案内
7:00




9:00
(予定)
・ゼミナール 続き  
※フリートーキング
太宰文学・ケストナー文学をめぐって
         【参加自由】
  横浜・大佛次郎記念館周辺にて
  
 ■ テキスト
○ 太宰 治『お伽草紙』(新潮文庫「お伽草紙」、岩波文庫「お伽草紙・新釈諸国噺」所収、他)
○ E ・ケストナ「ケストナーの『ほらふき男爵』」(ちくま文庫)所収「長靴をはいた猫」
  
 ■ 参考文献
○ 文学教育研究者集団編『ケストナー文学への探検地図』(こうち書房)
○ 「文学と教育」bQ00
○ 熊谷孝著『太宰 治』(みずち書房)
○ クラウス・コードン著『ケストナー/ナチスに抵抗し続けた作家』(偕成社)
  
 ■費   用
@参加費(資料代、連絡・広報・運営費、講堂使用料、施設分担金を含む)
全日参加…\13,000(学生\10,000)
 2日参加…\10,000(学生\ 8,000)
 1日参加…\ 5,000(学生\ 4,000)
A宿泊費:1泊 \4,620(記念館)
B食事代:朝食 \525、昼食 \735、夕食 \1,155
  (A+B2泊3日、6食付きの場合…\14,070 )
   
◎宿泊施設には基本的にフェイスタオルと歯ブラシしか用意されていません。寝間着やバスタオルなどはご持参ください。
   
※資料のみ:\2,000
  
 ■申込み手続き
申込用紙(振替用紙を兼ねる。プログラム等に添付してお配りしています。)に必要な事項を記入し、全額@参加費+A宿泊費+B食事代)を郵便局でお振込みください。
  
※申込用紙がお手元にない場合は、事務局(下記)までご請求ください。
※7月1日以降の参加中止の場合、参加費の返金はご容赦ください。(集会資料はお送りいたします。)宿泊費・食事代に関しては、条件に応じてセミナーハウス請求のキャンセル料金をいただき、残りを返金いたします。
  
 ■申込み期間  6月1日〜7月22日
  
 ■問い合わせおよび申込み先
  
 ■交  通
・新宿〈JR中央線 約50分〉八王子〈南口から京王バス 約20分〉野猿峠(やえんとうげ)〈徒歩5分〉会場
・新宿〈京王線 特急37分〉京王八王子〈 徒歩約10分〉八王子〈南口から京王バス〉野猿峠〈徒歩5分〉会場
・新宿〈京王線 準特急40分〉北野〈北口から上記と同じ京王バス 約8分〉野猿峠〈徒歩5分〉会場
・新横浜〈JR横浜線 約50分〉八王子〈南口から京王バス 約20分〉野猿峠〈徒歩5分〉会場
※京王線利用の場合準特急に乗り北野駅で下車するのが便利。新宿から約40分。
※京王線特急を利用する場合は、高幡不動駅で各駅停車に乗り換え北野駅で下車。新宿から約40分。
※京王線の特急準特急はそれぞれ20分間隔で運行(平日、日中)。
八王子駅南口北野駅からの京王バスは、いずれも「柚木折返場」あるいは「南大沢団地」行に乗車。
※八王子駅南口、北野駅のいずれからも、タクシー利用可。
※ほかに、京王相模原線南大沢駅から「八王子駅南口」「北野駅南口/北口」行の京王バスを利用する方法もあります。  
 
・ 第1日午後1時開始のためには、バス便や受付時間の点などからみて、JR八王子駅に遅くとも12時までに到着する必要があります(北野駅の場合はそれより多少遅めでも可)。
・ 受付での手続きは開会10分前(12時50分)までに済ませてください。受付の係りも研究会に参加しますので。
・ 講堂には冷房が入っています。念のため、カーディガンなどのご用意を。
  
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